スキゾイド雑記帳

人間害悪・人間リスクについての考察

巨大ダンジョン大阪を巡る【中編】

別館『スキゾイドパーソナリティ障害の生存競争』も更新中です。 http://schizoid.hatenablog.jp/


2日目、京阪電車で京橋へ。長大な複々線を持つ路線として、東武小田急のように大量の電車を運転する京阪線、ラッシュ時間帯の混雑や人の流れが以前から気になっていたので、今回見てみることにする。関東のしてるのように地下鉄と乗り入れているわけではないので、かなり運転系統がシンプルなように思えた。混雑も小田急東急田園都市線に比較すると全然マシであり、関東の長距離通勤がいかに異常なものであるかがわかった。職住近接なども進んでいるのだろうか。単純に人口が少ないだけの問題ではないと思う。東京はすべてが都心に集中して、近隣の都道府県がすべてそこに集まってきているのでああいう極端な現象が起こるのだろうか、よくわからないけれど、関西にいれば通勤地獄という言葉からは解放されそうである。

京橋駅で下車。駅ビルや京阪系のビルが並ぶ。地下道も充実していて、JRだけでなく地下鉄にも雨に濡れず乗り換えができるので便利だ。暑かったので屋内の散策にとどめておくことにする。京橋にも東側にディープなアーケードが存在する。昭和27年創業と書かれた看板を掲げる立ち飲み屋があった。当然朝なのでまだ準備中。1952年からということはもう66年にもなるわけで、この店は京橋の歴史をすべて見てきたのだろうなと少しだけ感傷的になる。

昨日気になっていた「なんば南海通」を一度歩いてみたいと思ったので、次の目的地は難波、そして移動の関係上、近鉄日本橋側から歩き始めたいと思ったので、鶴橋経由で向かうことにするものの、大阪環状線がひどい遅延に陥っていた。環状線に周辺の路線が乗り入れてくるというかなり面白い形態で、東京で言えば山手線に東海道線がそのまま乗り入れてくるような感覚だから、極めて複雑な運転系統であることがわかる。それでもそうやって各地からダイレクトにアクセスできることで、利便性は増しているのだろう。

遅れがあったものの、鶴橋に到着し、近鉄日本橋で下車する。地上に出ると昨年あるいた黒門市場の看板が目に留まった。せっかくなので黒門市場から千日前道具街を通って南海通りに入ることにする。黒門市場では外国人観光客が多く、歩くのも大変な感じだった。外国人観光客に対する批判は色々とあるけれど、個人的には色々な国の人が集まってにぎやかになるのは嫌いじゃない。写真を撮るのも、ごちゃごちゃしている方が実は自分も動きやすかったりする。商人と地元の人たちだけだったら写真を撮るのもついつい遠慮してしまうためだ。あと、外国語が色々と耳に入ってくるのも面白い。もちろんこれらは地元の人の自由や利便性が損なわれない範囲での話。

黒門市場は本当に面白い。朝から魚介を焼いていたり、その場で食べることもできる。未明から働いている人もいるので、朝から酒を出す店もあるし、海鮮丼なども多くの店で出しているようだった。果物や衣類を扱う店も市場の中に存在する。また来ようと思った。

続いて千日前道具街、西浅草の道具街に似ている。赤提灯やかき氷の看板などが店先に並んでいる。お笑い劇場の呼び込みの声が遠くから聞こえてくる。懐かしいおもちゃ屋さんも何軒か見かけた。そろそろ難波駅の方に向かうことにする。

難波駅では昨日と同じように一日乗車券を買う。今日も大阪市内で一日過ごす予定なので、特に郊外の電車に乗ることもないだろう。地下鉄やバスを中心に移動し、熱中症にならない範囲でたくさん歩こうと決める。JR難波駅からつながるビルの地下はスーパーになっている。都心ターミナル駅なのに普通にスーパーがあり、総菜弁当が安売りされていたりする。面白い。しかもオフィス街に近いエリアなのにである。

そろそろ移動。昨日、混雑率に感動した四つ橋線に再び乗車。色々な場所を満遍なく訪問しようと思っているので、臨海部も一度は行っておこうと思ったためだ。調べてみると、終点住之江公園の1つ手前の北加賀屋という駅を降りてしばらくいったところに商店街があるようなので、途中下車して歩く。予想以上に遠かった。そして踏破したあとも最寄り駅までが果てしなく遠い。バスもないので仕方なく歩くしかなかったが、この区間北加賀屋アーケードから住之江公園までの行程で危うく具合が悪くなるところだった。遅延していたバスが既に行ってしまったと思い込み、途中のバス停をパスしてしまったのが痛かった。

住之江公園について自販機で冷たい水を買ったときの喜びは大きかった。この駅に用事はないので、そのままニュートラムに乗り換える。ゆりかもめのような新交通システムで、タイヤで走っている。どこで降りようとも考えていなかったのだが、トレードセンターが面白そうだったので降りてみることにする。雰囲気は台場に近いが、ニュートラムの沿線には団地が多い。かなり前から開発されていて、住宅開発の後にオフィス街や倉庫が入ったのだろうか。フェリーターミナルもあるので、色々な役割が混在していて面白い。

トレードセンターは会議やイベントなど色々な用途で使われているようだったが、偶然にも夏休みで子供向けのイベント・展示などが実施されていた。その中の1つなのか、かねふくの明太パークという会場ができていたので、めんたいこソフトをいただく。チーズの香りが少しするバニラアイスにめんたいこが練りこんであるもので、とても美味しかった。

続いて終点のコスモスクエアで下車、海が見える緑地のような場所が解放されているので、降りてみることにする。暑かったので10分しか滞在しなかったが、西側の海が一望できる。

地下鉄中央線で九条へ。外国人観光客が乗客の9割という感じだった。九条で下車すると中央線の高架と直行するようにアーケードが広がっている。コーヒーの直営店で昼食にする。サンドイッチを食べながらコーヒーを飲んだ。苦みが効いた濃い味のアイスコーヒーで、自分好みのものだった。少しだけ本を読んで体力回復の後、歩き始めた。ここの商店街もかなり巨大なもので、全部歩くと30分~40分はあっという間に経過してしまうほどだった。

この後、尼崎に行こうと思ったので、阪神電車九条駅を目指すつもりだったが、場所を勘違いしてしまい20分ほど余計な彷徨いをしてしまった。こういう余計な回り道は重要だと思っている。電車は奈良からの快速急行だった。奈良から神戸まで大阪を経由して1本で直通できるのは大きい。神戸も今や京都・大阪だけではく、近鉄を介して奈良や三重の方面へ電車が運転されているようで、関西の交通ネットワークも関東の相互直通に匹敵する大きさだと改めて思いながら、淀川の景色を窓越しに眺める。

尼崎に到着。尼崎はガラの悪い人が多いという話を聞いたことがあったが、駅前商店街を歩いた感じはそんなことはまったく感じなかった。今回の旅をはじめ、ここ2年間、商店街ばかりを歩いている。よく飽きないねと呆れられることが多いけれど、自分にとっては街の様子を楽しむのに最適な場所だ。そして公共交通が好きなので、それらを楽しみながら迷路のように地域を散策できるのも都市の魅力。

ジューススタンドを見つける。スピルリナという藻類を使ったバナナジュースがあったので、早速いただくことに。アボカドやホウレン草のように、バナナとよくあうものだった。味も美味しい。店先で飲んでいたら近所の方がやってきて、暑いですねなどと店主と一声交わしていた。その他、ちょっとした用事で100円ショップに寄ったり、郵便局で所用を済ませてから駅に戻る。

この後どうしようかはほぼノープランだった。梅田に戻って再度地下通路散策をしてもいいし、あるいは少し日が傾いてきたので商店街をもう少し行ってもいいかなと思っていた。結果的に商店街探しをあと2件だけ続けることにし、最寄りの阪神電車の駅を中心に途中下車していくことにする。

最初は2つ隣の杭瀬駅。各駅停車しか停車せず、駅は閑散としていた。工場地帯が周囲にあり少しだけ製造業の匂いがする独特な地域。高架駅なのでエキナカが少々整備されていた。大阪は駅に宝くじ売り場が併設されている率が高い。東京にも1駅ごとにあったら便利なのになどと余計なことを考える。3分くらい歩くと商店街がある。杭瀬昭和ショッピングロードという名前からして良い感じの商店街だ。太い道路を挟んで東側が衣類関係、西側が食品関係が多い。可愛い動物のキャラクターが商店街のポスターを彩る。ここの商店街も随分と距離のある者だった。幅はそんなになく車1台分程度だが、戸建てが隣接している箇所もあり、生活道路でもあるのだろう。

一通りあるき、阪神電車をさらに東へ。降りたのは野田駅。ホームに降りると北側には巨大なイオンモールが広がる。南側には高速道路の高架橋がかかる。そしてその先には細い路地のような小さな商店街があったりと、降りた瞬間にここは面白そうだと感じるものがあった。早速歩いてみると、阪神高速の高架下に屋根がないオープンな商店街があり、ここは飲食店が多かった。ちょうど17時前の準備中の時間だったので、まだ賑わってはいなかったが、お酒の樽や洋食屋の看板が夕日に照らされてとても良い雰囲気だ。

次に阪神野田駅の高架下にあるエキナカを見る。串揚げ・串カツをメインにする神戸発祥の飲み屋があったので、ここで飲むことにした。商店街にあるお寿司屋さんと迷ったが、知人にデジタルあみだくじを作ってもらい、それで串カツ屋に決まった。その日は飲み物が割引の日だったので、ついつい飲みすぎてしまう。紅しょうがの串揚げという面白いメニューを頼んでみた。とても美味しかった。

19時前になると徐々に暗くなってくるので、どこかで夜景でも見ようと思い、大阪駅前第三ビルの展望階に行くことにした。阪神で梅田に出て、そこからはひたすら歩く。前日のリサーチのおかげで迷わず到着することができた。一般開放されているので、簡単・そして気軽に入場することができる。なぜか特定階の特定方向だけが混雑していたが、理由はわからなかった。日の入りを楽しんだ後は、東梅田の路地を何本か歩き、一巡したあたりで御堂筋線の駅に戻った。

今日はここで終わりにしようと考えていた。早朝から動いていたし、さすがにこの暑い中1日歩いていると、体力も限界に近くなる。ただ、なんとなく勿体ないと思ったので、地下鉄で行ける範囲の街でまだ行ったことのない場所に行ってみようと考え、御堂筋線の終点である江坂駅で下車。高速道路が線路と並走する御堂筋線の夜景はかなり素敵なものだったし、そこまで混雑も酷くないので、ドア越しに立てばゆっくりとした時間を過ごすことができる。

江坂も高速道路に挟まれた駅であり、ホームも若干狭い。車の音が絶えず鳴り響くので、あまり落ち着いた場所ではない。少し歩けば閑静な住宅地なのだが、駅前は国道交差と高架の高速道路の重ね合わせという人工都市の象徴のようだ。少し歩いたところにコーヒー屋さんがあったので、ブレンドコーヒーをいただく。胃が疲れていたので、ミルクを足して飲んだ。美味しかった。

こうして2日目も終了。今日は谷町線経由で京阪方面へ出た。明日が最終日となる。