スキゾイド雑記帳

人間害悪・人間リスクについての考察

日曜日なんてなかった

別館『スキゾイドパーソナリティ障害の生存競争』も更新中です。 http://schizoid.hatenablog.jp/


頭痛で目が覚めると、月曜の朝だった。様子がおかしい。昨夜寝たのは土曜日だったはずだ。不思議に思い、カレンダー目を向けると、日曜日という存在自体が消えていた。明らかにおかしいと思い、周囲の人間に「日曜日」という存在を聴いて回るも、周囲の人間は、家族や知人を含め、誰一人として日曜日という曜日の存在を認知していなかった。現代人が奇異な病にかかっているのではないかと思い、色々と調べてみるが、その症状はない。それどころか、現代までの人間の歴史で、日曜日という曜日が存在している記録さえもなかった。

納得ができず、カレンダーを作成している出版社を訪ねてみると、やはり返事は同じだった。この社会において、日曜日という存在は、もはや私だけが存在を意識している妄想にすぎなかったのだ。

出版社を出ると、なぜかそこに現れたのは普段の職場の近くの交差点だった。いつも私に皮肉を向ける同僚が姿を現す。出社しないことを咎められる。私はすぐにその同僚に、曜日感覚について尋ねたが、返事は同じであった。

世の中の人間がおかしくなっていることを実感し、私は周囲の人間から逃げるように街を走り回っていた。次第に、人の群れが見えてきたので近づいてみると、老人達がデモ活動を行っていた。私が「日曜日という曜日をご存知ですか」と聞くと、老人達は一気に私の方を振り返り、口を開く。「何が日曜日だ。一週間は六日だろう。土曜日に休めるだけでも感謝しろ。この愚か者が」老人達は私に暴言を吐きながら、自らの労働観や若者への偏見を並べ始めた。そして遂にこの言葉を口にした。「だいたい休みを要求するなんて言うのが甘えなんだよ。甘え。お前らは甘えてるんだ」

この老人達が狂っていることは自明であった。私は抵抗をすることさえバカらしくなり、人間との接触を諦めた。とにかく自宅に戻り、今日は療養に専念しようと思った矢先、振り返ると、老人達が迫ってくるのがわかった。「休暇をとるなんて言うのは甘えだ。世の中のために働け」こう繰り返す老人。やがて四方八方を囲まれた。私は耳が痛くなってきた。罵声は徐々に大きくなってくる。このままでは神経が崩壊してしまう。そう思った私は、落ちていた大きい石を持ち、老人に飛びかかっていた。